総合型私の所見-6
鶴岡ヤマテボウル(山形県鶴岡市・外観)鶴岡ヤマテボウル(山形県鶴岡市・場内)
鶴岡ヤマテボウル(山形県鶴岡市 左写真-外観・右写真-場内 写真提供JBC)


第 6号
第 5号
第 4号
第 3号
第 2号
第 1号

総合型地域スポ−ツクラブを創設・運営するためには、大きく分けて次に挙げる3通りの方法が考えられます。

1.行政主導型

地方自治体が行政施策の下で主体的に動き、クラブ形式の骨格を形成して、期限を付けた助成金と共に運営母体を指導する方法。

2.地域協働型

行政からクラブ設立の呼び掛けに呼応し、手を挙げた地域で活動する団体を核として、関連地域団体などの理解・協力を行政が求め、一定期限の行政助成を定め運営する方法。

3.地域主体型

地域で意識ある住民が中心となり自助努力を重ね、地域の公営施設などを利用して、地域住民が自主運営・自主財源による住民参加型の核を創造し、各種団体との融合を図っていく方法。

「地域スポ−ツクラブ」という観点では、どの方法も全く間違いではないと思います。

1.2については、文部科学省が「総合型」を唱えて以来、全国各所で展開されてきた方策です。

つまり、国からのトップダウンの施策(2010年までに、各市町村で少なくとも1つのクラブを創設し、加えて、各都道府県に広域スポ−ツセンタ−事業を展開する)に対し、地域行政が動いた結果、行政色が強いクラブの方向性が主流となりました。

しかし、現実にはこれ等の行政主導型・協働型の最大の欠点は、行政からの補助金が切れた時点で、クラブの運営が停滞してしまうというケ−スが全国各地で起こっています。

参加者の意識が醸成されないままに、自主運営の道へ転換出来なかったクラブは、規模を縮小するか運営を断念するケ−スも少なくはありません。

自らのクラブ環境は、参加する受益者の支えによって運営されていくという、地域SCが持つ本来の方向性にシフト出来ない事例が多々あります。

行政からの指導は、クラブがNPOなどの法人格を擁し、公共性を保ちながら自主運営の基盤を助成期間に築くよう唱えていますが、実際には中々助成金頼みの実態からは脱却が出来ないのが現実です。

それは自らがプレイする場を、ボランティア中心の活動の中で継続させる事の難しさを表しています。

要するに、ここには経営的戦略が大きなファクタ−として課せられているという事です。

経営感覚の斬新さを常に求めなくてはなりません。

机の上でのコ−ディネ−タ−・マネ−ジャ−の方向性と、実際現場で展開され日々起こっている諸問題とでは、大きな隔たりが出来てしまうのも現実なのです。

助成金に頼る活動は、ややもすると馴れ合いに成りかねない、クラブ内の活性を阻害してしまいます。

自らがアイデアを生み出す力を著しく弱めてしまい、クラブにとっては根幹を腐らしてしまう結果も危惧されます。

これ等の諸問題に立ち向かう為には、とてもボランティア中心の活動では対応出来なくなってしまうという事が指摘できると思います。

空港ターミナルボウル(山形県東根市・外観)空港ターミナルボウル(山形県東根市・場内)
空港ターミナルボウル(山形県東根市 左写真-外観・右写真-場内 写真提供JBC)

以上の事から、長期的なスパンで捉えると、3の方法が地道ではあるけれども、しっかりと地域に根付いていく方法なのではと考えます。

地元の住民意識を高め、住民の理解を得ながら、地域に存在する施設を有効に活用出来るようなシステム作りが大切なのでしょう。

ここでは、誰の為の「地域スポ−ツクラブ」なのか?という視点で運営が出来るかという部分が課題になってくると思います。

3の方策の弱点は、長い年月活動していく事により、この「誰の為の」の感性・ビジョンが、個人の感覚や既得権により疲弊していってしまう事です。

この方法は時間も掛かるし、理解・賛同を得るのに大変な労力とパワ−が必要です。

成功に導いていく為には、ある時期を見定め行政や地域関係団体の協力を得るアプロ−チが必要となるでしょう。

住民ボトムアップ型のクラブ形式を成功させるには、あくまでも動かざる理念・信念によって運営する行動力が大切なのでしょう。

「誰の為の」を忘れないためにも!

次回は、この方策を要して奮闘しているクラブの実情を紹介したいと思います。

(太陽系) 以下次号へつづく。

ロックンボウル(秋田県秋田市・外観)ロックンボウル(秋田県秋田市・場内)
ロックンボウル(秋田県秋田市 左写真-外観・右写真-場内 写真提供JBC)

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