■目標を世界水準にせよ■

中村教授
中村教授

●カリフォルニア大学サンタバ−バラ校工学部 中村修二教授

徳島の田舎で、一人夜中までオンボロの研究室に残り、私は器具も装置も手作りして、いくつもの失敗を繰り返していました。

大学同期の友人たちは大手メ−カ−に就職し、十分な研究設備や優秀な仲間に恵まれているように見える。

「なにくそ」と思うそばから惨めな気持ちにもなりました。

それでも私の目標だけは世界レベルでした。

20世紀中には開発成功に至らないだろうと言われていた青色発光ダイオ−ド。

それならこの私が間に合わせてやるぞと思っていましたから。

そして本当に実現することができた。

電気のないアフリカの地に、太陽光発電装置と青色発光ダイオ−ドの電球で光をもたらしたこと。消費電力を大幅に削減できる青色発光ダイオ−ドがアメリカ全土に普及すれば、この国の火力発電所150基が不要になることなどなど、刻々とその成果は表われています。

省エネが進み、二酸化炭素の削減が現実化していく。

外国では早くから信号機に用いられ、消費電力やメンテナンス費用は大幅に下がり始めており、日本でも最近用いられています。

私は伝えたい。

夕方になるとカエルが鳴くような日本の田舎で、ため息をついて空を見上げている君も、目標を世界水準にせよ、と。

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