■病気予防・免疫力アップ■
●自律神経のバランスがとれていれば大丈夫! 新潟大学免疫学教授 安保徹氏 私は病気の成り立ちを研究してきましたが、次の結論にたどり着きました。 「人間は進化で得た『適応力』を超えた生き方をしたとき病気になり、『適応力』を使わずに生きていても病気になる」 私たちは、心身を酷使するような無理な生き方を続けていても、また逆に何もせずに、らくな生き方を続けて筋力や骨格が衰えても健康でいることはできません。 ことことをもう少し医学的に表現すれば、「無理な生き方」は交感神経の緊張が持続する生き方、「らくな生き方」は副交感神経優位の生き方ということができます。 私たちの体は、無意識のレベルで自律神経によって調節されていますが、興奮の続く交感神経過剰でも、リラックスの続く副交感神経過剰でも自律神経のバランスはくずれて破綻してしまう。 食事で免疫力を高めようとされる方に、とくに知っていただきたいのは、飲んだり食べたりして消化管をはたらかせる一連の消化活動は、副交感神経で行われている。 消化管は、リラックスの神経・副交感神経の命令ではたらいていて、物を食べると気持ちは落ち着き怒りもおさまる、食べることは最も速くて簡単なストレス解消法でもあるのです。 現代の日本社会では、肉体的な重労働や食事のひもじさによるストレスは、きわめて少なくなっています。 しかし、競争社会ゆえの長時間労働のストレスや人間関係のストレスは猛烈な勢いで増加しています。 このようなストレスは交感神経緊張を生み出し、胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、痔疾、膠原病、ガンなどの現代病を多発させることになります。 肉、卵、牛乳などの動物性食品に偏った食生活では、消化管がはたらく時間が短くてすむため、必然的に交感神経優位の体質になります。 これではストレスから脱却できません。 玄米、野菜、きのこ、海藻のような食物繊維の豊富な食物は、消化管を刺激する時間が長いのでストレス解消の力になります。 また食べ過ぎによる肥満も自律神経のバランスをくずす、肥満の人は逆に副交感神経優位の状態にあり、運動がめんどうに感じたり、気力がわいてこない、疲れやすいなどの症状に悩まされることになります。 このように、私たちの食生活によって健康にも病気にもなり得る、病気を生む食生活から脱却するためには、まず自律神経のはたらきを理解してください。
自律神経は、意志とは関係なく血管や臓器などを調節している神経、交感神経と副交感神経があり、この2つはシ−ソ−のような関係で、一方が強まれば、もう一方が弱まり、バランスをとりながらはたらいています。 バランスがくずれて調整が破綻すると病気に。 |