■がんにかかった医師-1■

群馬県水上町 諏訪峡大橋とカモミ−ルの花
群馬県水上町 諏訪峡大橋とカモミ−ルの花

●NPOジャパン・ウィルネス理事長 竹中文良氏(76歳・日本赤十字看護大学客員教授)

最近、相談に訪れた65歳の方は肺がんで治療を受けていましたが、どうも状態が良くない。

相談では、「どうやったら助かるのか」「どうすれば生きながらえるか」と盛んに尋ねてこられます。

そこで、死を受け止める気持ちがあるかを尋ねたところ、「先生の年齢になれば、その気持ちを固められるかもしれない」と話されました。

45歳のがん患者さんも、同様のことを言いましたら、「50代か60代になればあきらめがつくかもしれない」と。

欲張りではありません、生きたいという当然の意欲、それがなければ闘病はできません。

しかし、申し上げなければならないのは人間の生には限りがあり、それをいつかは受け入れなければならないということです。

私は、最初の大腸がんから20年目の昨年、肝臓がんにかかりました。

かなり落ち込み、当初は手術せずにあきらめて、自然の成り行きに任せようと思いました。

しかし、がんを患ったことで得るものも大きかった。

NPOを発足させ、がん患者のサポ−ト活動を進めてきました。

そう考えると、生きられる限り活動を続けようと。

闘病の意欲もわき、最終的に手術を受けました。

人はいつかは死ぬし、覚悟を持つことを求められる。

しかしそのこととがん患者が希望を持って人生を生きることは矛盾しません。

人生の晩年は真夜中のドライブのようなもの。

ヘッドライトが照らす道が見えるところまで、明るく元気にいきましょう。

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