■病気予防・免疫力アップ-3■
●病気と闘う免疫のしくみ 新潟大学免疫学教授 安保徹氏 免疫の主役を担うのは白血球です。 白血球はさまざまな免疫細胞で構成され、うちわけは大きく3つに分かれます。 全体の54〜60%をしめる顆粒球、35〜41%がリンパ球、5%がマクロファ−ジです。 マクロファ−ジは免疫システムの指令塔です。 体に侵入した異物をいち早くキャッチして丸飲みするとともに、顆粒球やリンパ球に「敵」の存在を知らせます。 その知らせを受けると、顆粒球は異物を飲み込んで処理をします。 そのとき化膿性の炎症を起こし、飲み込んだあとは異物とともに死滅します。 傷口の膿や黄緑色の鼻水は、顆粒球が異物と闘った証拠なのです。 ただし、マクロファ−ジや顆粒球は細菌などのサイズの大きな異物は得意ですが、ウイルスや花粉などの小さな異物は不得意で取り逃がしてしまいます。
そこで登場するのがリンパ球。 リンパ球には、さらにいくつかの種類があります。 そのひとつヘルパ−T細胞は、マクロファ−ジから異物(抗原)の提示を受けると、リンパ球のキラ−T細胞とB細胞へそれを伝えます。 そしてキラ−T細胞は抗原を分解し、B細胞は抗体をつくって敵を排除します。 一部のB細胞はその抗原デ−タを記憶し、同じ抗原が次に侵入したときに素早く抗体をつくって撃退します。 またNK細胞は、がん化した細胞を発見して片づける「がんキラ−」です。 マクロファ−ジや顆粒球などのはたらきは、もともと体にそなわっているための「自然免疫」といい、T細胞やB細胞は生きていくうちに体が獲得するため「獲得免疫」といいます。 異物に対して、まずは自然免疫がはたらき、取り逃がしたものを獲得免疫が処理するわけです。
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