■ごちそうさま■

寿司 約200年前江戸で誕生
寿司 約200年前江戸で誕生

●食品総合研究所主任研究員 早川 文代(はやかわ ふみよ)氏

私たちが食後に言う「ごちそうさま」。「馳走」は「準備のために駆け回る」から、もてなしを表すようになった言葉だ。江戸時代後半に用いられるようになったそうだ。

英語に関する著作の多い石原真弓氏は、英語には「ごちそうさま」にあたる決まり文句はないと書いている。そういえば中国語にも見当らないし、韓国語、スペイン語にもないと読んだことがある。食事の前後の「いただきます」「ごちそうさま」のあいさつは日本特有のようだ。

しかし、「ごちそうさま」は使う人の年齢とともに変わるように思う。ある調査によると、7割以上の小学生は食後に必ず「ごちそうさま」を言うのに、中高生は5割程度だった。

大人になると、食事代を払ってもらった時や手料理をふるまわれた時などに「ごちそうさま」と言う。これは食後のあいさつと言うより、改まったお礼の言葉に近い。ともあれ、食事に関わったすべての人、物、自然に感謝を込めて口にする日本人らしい表現だ。

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