■ドバイの挑戦-2■
ドバイの全人口のうち外国人が90%近くを占め、60%はインドを中心とする南アジアからの移民である。英語ですべての用が足りるし、事実上、インドの街といってもよい。イスラム文化を押しつけず、外国人も暮らしやすい。 この自由な経済環境を求めて、世界中から人と知識と富が集積しつつある。選挙で首長が選ばれる民主主義国家では、とうていまねのできない大胆な挑戦である。 欧州からも近く、インドからも3時間の距離である。とりわけ米国の同時テロ以来、欧米に向かっていた資金がこの地域の開発に投資され、一大国際金融センタ−となっている。しかし、残念ながら、日本の金融機関のプレゼンスは全くない。日本の金融機関はこのような国際的動向から決定的に取り残されている。 世界の多国籍企業は無税の場所を求めて、本社を続々と移転しつつある。この動きが進展した暁には、先進諸国の税収の大幅な減少が予想される。この規模での国家間競争がすでに着実に進みつつある。 国内の小さな既得権益にとらわれて、わずかな規制緩和も遅々として進まないことこそ、日本の成長停滞の根本的原因である。21世紀の世界に対抗できる国家戦略が必要である。 |