■80歳超え生涯現役の食生活■

●80歳超え生涯現役の食生活 桜美林大学大学院老年学教授 柴田 博 氏

筆者が行なった80歳を超えて現役で活躍している各界の方々8人の調査で、5人は男性でしたが、すべて果物大好きと答えたのが印象的でした。この8人の食生活の特長は次のとおりでした。

生涯現役ス−パ−老人(8人)の食生活の特長
1.食品の好き嫌いがない
2.食品の種類と調理が多様である
3.魚と同じくらい肉を好む
4.野菜のみでなく、全員果物が好き

3大栄養素であるタンパク質、脂肪、炭水化物が不足していては、長生きもできないし、豊かな人生を送ることもできません。とくに、タンパク質のうち、動物性タンパク質が50%を下回っている国は、平均寿命も、まだ発展途上にあります。

しかし、このような栄養的な問題をクリアした先進諸国においては、微量栄養素であるビタミンやミネラル、食物繊維などの重要性が強調され始めています。

人間の老化、がん化、動脈硬化などを予防する働きのある抗酸化物質の重要性も明らかになってきました。アルツハイマ−型の認知症の予防にも抗酸化物質が大きな役割を果たしていることを示す研究もあります。そこで、野菜や果物の効用が改めて認識されるようになったのです。

*抗酸化物質とは=酸化を防ぐ物質という意味の抗酸化物質です。酸化とは、物質が安定な状態から、電子を失って不安定な状態になる変化をいいます。過剰な活性酸素のために不飽和脂肪酸が電子を失って酸化が進みつつある時、そこに抗酸化物質から電子が放出されます。そして、その電子が、活性酸素や酸化が進みつつある不飽和脂肪酸に供給され、もとの安定した物質にもどっていくのです。抗酸化物質は、電子を失って不安定になった物質に電子を供給し、その物質を安定な状態にもどす働きがあるといえます。抗酸化物質が健康の維持に役立つのはそのためです。代表的な抗酸化物質には、ビタミンE、ビタミンC、各種の植物が持っているフラボノイド、ユビキノン、またサポニンなどのテルペン類やイノシト−ルなど。

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