■戦争は子どもを犠牲にする■

●戦争は子どもを犠牲にする 写真家 大石 芳野(おおいし よしの)氏 1944生

戦争というのは政治の暴力です。政治は人間がやっていることですから、自然災害とは異なり、その暴力は止めようと思えば止められる条件を備えています。そこをしっかり考えたい。

戦争では必ず得をする人がいまいす。『戦争をしたい』という人も必ずいる。でもそれは本来ごく一部、少数だと思います。ところが、その主張に賛同する人が増え、ごく一部の人たちを支える構図ができあがると戦争は起きる。ほとんどの国がそうで、戦前の日本もそうでした。

では戦争で最も損をするのはだれか。政治のプロセスにまったく参加していない子どもたちだと思います。子どもたちは、戦争で得をする人たちの対極にある存在です。為政者は口では『子どもは未来を支える』などと言いますが、いざとなると、子どもを犠牲にします。この深刻な問題を明らかにするため、戦場へ出かけ、子どもたちを撮り続けているのです。

戦争は止めようと思えば止められるものだという意識をもっと大事にする必要があります。今は戦争を避けるより、相手に打ち勝つ軍備を整えようという議論が盛んですが、これは結局、戦争へ向かう発想だと思います。いったん戦争となったら家族や子どもはどうなるでしょうか。(つづく)

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