■ドイツのスポ−ツ事情−8■
●変化の要因 ドイツ・ケルン体育大学教授 フォルカ−・リットナ− 氏 さて、それでは最近どんな病気になっているのかということですが、私たち自身医療の分野における調査もノイス郡において16歳以上の人を対象に行いました。そうすると背骨、あるいは腰椎、関節の関係、心臓・循環器、アレルギ−、呼吸器と、こういった疾患が多いわけです。(市民が抱える健康問題)この結果は、他の地域、ドイツ全体でも同じようなものです。これはスポ−ツ関係者にとっては非常に重要な点ですが、生活習慣病、慢性病が増えているという特徴です。 それは栄養やストレスの問題とか、それから労働環境がどうなのかということと密接な関係があります。あるいは充分に体を動かしているのかということ。人々は自分の健康に自ら責任を負っているということになり、そこで疾病予防の重要性というのが注目されるようになるわけです。自らの生活習慣において一定の将来の疾病を予防できる可能性があるならば、できるだけ早い段階で徹底的にそうした方向を追求すへきであるということであり、これはWHOのほうでも同じ方針が出されています。 同じ調査で、まず病気について聞いたうえで、「健康維持のために何をしていますか」と尋ねると、最初に返ってくる答えがスポ−ツをしたりからだを動かしたりしているという答えです。その次にくるのが食事に気をつける。その次に医療を受ける、お医者さんに行くとか薬を飲むということが3番目に来ます。さらに、「どの分野で今の状態をさらに改善できると思いますか」と聞いたところ、スポ−ツとからだを動かすことでもっと改善出来るはずであるという回答が、食事の改善など他の項目に大きく水をあけて第1位になっているわけです。 ということは、健康を維持したいという動機のほうがスポ−ツをしたいという、スポ−ツそのものに対する関心を上回っているということです。みんな健康のためにスポ−ツをしたいのであって、スポ−ツをした結果健康になりたいのではない。ですからスポ−ツクラブというのもこうした人たちに対しての対応を考えなければなりません。つまり心臓・循環機能に問題を抱えている人に対する対応と、競技スポ−ツをしたい人に対する対応には差をつけなければならないということです。(つづく) |