| ■俺はもうだめだなぁ…飯が食えなくなった■
●俺はもうだめだなぁ…飯が食えなくなった 祖父と孫 落語家 柳家 花緑 氏 偉大な祖父でした。五代目柳家小さん、来年で七回忌を迎えます。早いもんです。私は心から祖父を尊敬していました。今もしています! 自慢話、人の悪口を一切言わず、そして人に依存せず真っ直ぐ立っている人。カッコイイ! そしてやさしい人でした。それと、よく食べる人でした。メチャメチャ食べました。 そんな祖父が晩年、私と二人でいつもの寿司屋に行った時、私にこう言いました。「俺はもうだめだなぁ…。飯が食えなくなってきた」そこに間髪をいれず「おじいちゃま、今まで三人前食べていたんですよ。今日のが普通の人の一人前です」と言うと、ま〜るい顔がほころんで、キュッと私にむけた目が、とってもあったかかったんです。 祖父と孫です。でも師匠と弟子の間柄でもある。でもあの時は祖父と孫だった。そして一緒に飲んだ日本酒。祖父の飲み方を見てると、落語の時の仕草で飲んでいる時よりアッサリ飲んでいました。でもやっぱり美味しそうだったなぁ…。 |