| ■グロ−バル化が地域経済を救う■
●グロ−バル化が地域経済を救う JPモルガン証券チ−フエコノミスト 菅野 雅明 氏 最近、外国人投資家の目には、日本の経済界は外国人の経営参加を嫌うと言う意味で、保護主義化の傾向が強まっているようにうつるが、地方経済はこれを好機と捉えて、思い切って外国人投資家、海外企業に門戸を開放し、海外企業のノウハウで地元企業を再生させるくらいのアイデアがあってもよいのではないか。 現在の地域経済間格差は「繁栄する大都市経済」対「疲弊する地方経済」という図式で取り上げられることが多く、地域間の経済格差是正のためには「改革のテンポを緩めよ」「地方への財政支出配分を厚く」という声も聞かれる。これは本当だろうか。私は、地域経済間格差の問題は、各地域が国際経済に関与している程度にかなり依存すると考えている。 日本経済の潜在実質成長率は2%前後なのに対し、世界経済は当面5%成長の見込みだ。世界経済の高い需要の伸びをいかに地域経済に取り込むかが地域経済再生の鍵だ。 海外経済との接点という意味では輸出産を多く抱える地域の所得が増えるのは当然だが、そのほか、地方経済にとって外国人観光客の誘致も重要な課題だ。農業も世界の需要に応えられる攻めの農業に変身すべきだ。 日本は、19世紀半ばにアジアではいち早く国民経済を作り上げ、これがその後百数十年にわたる高い経済成長の礎となった。21世紀は国民経済からグロ−バル経済への移行期である。国民経済が十分に発展しなかった国々でさえ、グロ−バル経済の枠組みに自国経済を変えつつある。日本経済は、国民経済があまりに上手に機能したため、移民問題へのアレルギ−反応も含め、グロ−バル経済の嵐の中に飛び込むのを躊躇しているように見える。 |