ドイツのスポ−ツ事情−13
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●スポ−ツクラブの戦略 ドイツ・ケルン体育大学教授 フォルカ−・リットナ− 氏

ケル−ン市スポ−ツクラブの経営戦略(図1)(図2)

スポ−ツクラブがどんな戦略を持っているかということですが、市当局とのコミュニケ−ションを図るということ、それからキ−となる力、能力を獲得していく、あるいはいろいろなコ−スを提供する、子ども、青少年あるいはスポンサ−の獲得、あるいは会費を値上げする等々の対策を講じているわけです。こうした戦略というのはやはり私どもはまだまだこうしたものだけでは足りないというふうに思っています。

ケルンのスポ−ツクラブが抱える構造的な問題というのは、やはりその力に限りがあって、その大きな状況変化には対応しきれないのだということです。したがってスポ−ツクラブが組織としてこういった状況の変化に対応するための能力、どのようにして学習することができるかという、それに対するコンセプトというものを作っていかなければいけないということで、そうしなければ今のような守りの姿勢から抜け出せないというふうに思います。いまここに挙げている戦略というものはもちろん重要です。ただしかし、もっとこれ以上のことをしなければ変化する環境に対応できないということだと思います。

●伝統クラブの現実

ケルンで一番古いスポ−ツクラブの〈ケルン体操クラブ〉は1843年に設立されましたが、この伝統のあるクラブにおいても、やはり現在の会員数が1,063名、うち男性が527名、女性が536名で会費は毎月11ユ−ロでかなり幅広いスポ−ツの種目あるいはプログラムを提供しています。これは競技種目だけにとどまらないということです。ここの会員に対して、他の調査においてはクラブの幹部、スタッフなどに調査をしたわけですが、会員に対して質問する形での調査を行いました。

なぜクラブに入っているかと聞いたところ、やはり競技能力というのはトップにはきていません。それからここでボランティアの意志を聞いたところ、あまり協力しないという人も結構多いという結果でした。それからボランティアの動機については、楽しみのためがトップの答えとなっていますが、クラブ側としては、ボランティアをしたい人の動機をいかにうまく取り込んでいくかという点が大事になってくるかと思います。(図10)

2番目としては社会との接点とか、責任のある仕事をするといった答えが返ってきています。それからどんな種目を望んでいるかについては、新しい種類のスポ−ツに対する希望が高く、そのほかではスポ−ツ相談あるいは健康相談などのアドバイスが求められているわけです。こういった答えを見るとやはりスポ−ツクラブが、スポ−ツをしたいという動機が変わっているという現状に、今その対応を迫られているということを示していると思います。(つづく)

次号予定 ●クラブの役割と課題 ●重要なネットワ−クづくり

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