ドイツのスポ−ツ事情−14
タニア・ル−ミンバ−選手(インドネシア・17歳)、Girlsインタ−ナョナル2位(提供 JBC)
タニア・ル−ミンバ−選手(インドネシア・17歳)
Girlsインタ−ナョナル2位(提供 JBC)
第14号
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●クラブの役割と課題 ドイツ・ケルン体育大学教授 フォルカ−・リットナ− 氏

クラブへの満足度についての統計結果(図11)からわかるのは、この大規模な調査プロジェクトから引き出せる結論ということになりますが、スポ−ツクラブというのは依然として不可欠な存在である。それから社会資本を生み出すための最も中心的な組織であるということです。それから市民の社会参加などを推進する重要な組織です。具体的には失業があったり、国民に外国人がいるとか、このような社会の中でのいろいろな格差、分断がある中で、社会の中での融和というものを図るために、スポ−ツクラブが重要な役割を果たしています。また健康その他、クオリティオブライフにも重要な役割を果たしています。

しかしそこで大きな課題というのも生まれてきていて、やはりスポ−ツをしたいという動機が根本的に変わったということをスポ−ツクラブ自身がそれをきちんと考えて、自らのクラブの活動の中に反映させなければいけない。商業的なスポ−ツ機関、サ−ビス業との競合というものがあるということも認識しなければいけないということです。ですからスポ−ツクラブはかっては独占的にスポ−ツの場を提供していたわけですが、そうではなくなったという状況に対応する必要があるということです。

●重要なネットワ−クづくり

では、どのようにして変化に対応するのかということですが、スポ−ツクラブあるいはスポ−ツ政策サイドに対して、すなわち私どもがケルンに対して提案したものというのは、ネットワ−クをつくり、そのネットワ−クを舵取りしていくということ、これを提案しました。こういった舵取りの必要性ということで3つのポイントを押さえなければいけません。

まずスポ−ツやスポ−ツに対する動機、希望というものが多様化しているということ、これを考えたうえでプロとしての仕事が求められている。そして2番目にはスポ−ツクラブは組織としてこの新しい状況を学習していかなければいけないということだと思います。つまり一人ひとりの人間が何かを学習するということと組織が何かを学ぶということは多少質が違います。組織の中に賢い人がいくらたくさんいても、それだけではうまくいくという保証にはならないのです。組織は、組織として他の組織と一緒に仕事をするための学習をしなければいけません。その次にネットワ−クづくり、それを舵取りをしていくことが大事になるわけですが、スポ−ツクラブは組織として、ここに挙げたようなことを学習していく必要があります。つまり新しい状況に対応する能力をつけていかなければなりませんし、サ−ビス、新しいプログラムを開発し、またスタッフの能力改善というものをしていかなければいけません。(つづく)

次号予定 ●スポ−ツの多様化への対応 ●ネットワ−クの具体例

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