■龍になれ、雲、おのずから集まる-3■
●模倣から創造へ、欧米からアジアへ 森ビル(株)社長 森 稔 氏 私は、日本の気候・地形・伝統・技術・情緒などを組み込みながら、グロ−バルレベルの都市機能も備えた都市を模索しています。 ニュ−ヨ−クやパリには広大な公園はありますが、街角に緑が少なく、四季折々の風情には欠けている。日本の気候ならば、街角や建物の屋上にだって広葉樹や草木がすくすく育ちます。さらに優れた建築技術や環境技術もある。日本の持ち味を活かした環境共生都市ができるはずです。 欧米とアジアは根本的に違います。自然とのつき合い方を見ても、欧米人は克服しようとし、アジア人は人間も自然の一部ととらえて生きてきた。人と人の距離もアジアのほうが近い。都市づくりにおいても、アジアの、日本の知恵を活かし、世界に提示すべきです。 六本木ヒルズでは建物屋上の水田を免震装置にしたり、人口地盤の下に道路を通して上を広場にするなど、たくさんの挑戦をしました。ここで行なった新結合の意味を正確に理解している方は少ないでしょうが……。 この春には、中国・上海で101階建て「上海環球金融中心」が竣工します。世界が中国投資を躊躇していた1993年に進出を決め、上海を国際社会に押し出す金融のシンボル的プロジェクトに挑戦した男ということで、米フォ−チュン誌が、私を2007年の「アジア・ビジネスマン・オブ・イヤ−」に選んでくれました。 世界は挑戦者を待っています。世界はオ−プンマインドです。日本独自の視点・視座と国際的市やをもって、共に大きな世界にチャレンジしましょう。(おわり) |