何も与えないという指導

●何も与えないという指導 東京女子体育大学准教授 秋山 エリカ 氏

今日から一緒に練習を始める選手には必ずあることを質問する。「あなたの目標は何」。選手によって目標はいろいろ。それを達成するために私にできることは何か。選手と徹底的に議論する。目標をかなえるためにこの一年をどうするべきか。心と体、技術の三つに分ける。心の面で、例えば五輪に行きたい選手がいるとする。自分の心が五輪のプレッシャ−に耐えられるのか。耐えられないとするなら、その理由は何か。原因を突き止め、解決法を考える。

一緒に考えた上で今日の課題を聞く。解決すべき点を明白にする。以後、私は無口でいい。選手が勝手に答えを出す。

私は「こうしたらいいのに」と、すでに答えを持っているが与えない。なぜなら、選手が自信を持つのは自分で何かを発見した時。人から与えられてできた時ではない。

それが貯金。貯金をいっぱいにした選手はものすごく強くなる。選手にはそれを必ずノ−トに書かせる。成功の反省をする。選手がスランプに陥りそうな時など、そのペ−ジが助けてくれるようになる。

選手は壁に直面している時、自分が好きでやっていることを忘れてしまう。それを思い出させることが最初の作業で、大事な一つの指導法だ。

総合型地域スポ−ツクラブ育成推進フォ−ラムin沖縄 基調講演より掲載

スポ−ツと私 小心者の道(1)秋山エリカへ

前の「記事」へ戻る ボグ交差点31へ 次の「記事」へ進む

 全国ボウリング公認競技場協議会「トップページ」へ 「ボグ交差点・目次」へ