| ■猫派■
●気がつけば野良猫45匹 学習院大学哲学科教授 左近司 祥子(さこんじ・さちこ)氏 小学生のころは、犬派でした。祖父が犬が好きで、一緒に散歩によく出かけました。猫派に寝返ったのは中学時代。生き物が嫌いな母親に黙認してもらい、迷い猫を飼い始めました。死なれたときの悲しみを作文に書き、学校でそれを読みながら泣き出してしまいました。以来、友人からニャンコと呼ばれています。夫でさえ、サチコと呼ばずにニャンコと呼びます。 夢は、将来、うんとお金を儲けて広い家に住み、野良猫を拾ってきて一緒に住むことだった。金持ちにはなれませんでした。でも大学の研究室の助手になり、給料を手にしたら、捨てられた子猫ややせ衰えた野良猫を連れて帰り世話をするようになりました。3人の娘にも猫好きの遺伝子が伝わったのか、室内に同居する猫が除々に増え、気がついたら45匹になつていたのです。 猫の世話のため、起床は午前3時。まず糖尿病などの疾患を持つ年寄りの猫16匹向けの薬を準備し、家中を巡回してのませる。次に全員の食事の準備をする。1つ80グラムほどの缶詰を一度に20缶開け、好みに応じて割り振る。トイレや床の掃除を終えると午前7時。ここからが大学教授の時間。再び午後4時から1時間が猫の夕食タイムだ。 食費やトイレの紙マツト代などが1ヵ月20数万円。持病の薬代や避妊代などの医療費は10万から20万円。猫にかかる費用は、独身で家から通勤している長女に主に出してもらっています。これまでにみとった猫は35匹。私が死んだとき、猫たちの遺骨を棺おけに入れてもらおうかしら。 |