全国ボウリング公認競技場協議会
Japan
Association of Registered Bowling Alleys
普及活動のページ
レッツ・ゴー・ボウリング!
宮田 哲郎
(社)日本プロボウリング協会
(社)日本体育学会・体育経営管理部
会 員
平成18(2006)年8月1日号
第13章 反省!
前号の「米国に最も多く学んでいるのは・・・」を読んだ、ある
業界人から、あなたはあのやり方の肩を持つのか、といわれました。
つい最近、ある酒席でのことです。
まったく予想もしなかった読み方と反応に驚きました。
このようなメデイアで自分の考えを正しく伝えることの難しさ、
誰でも「一般論を、自分におきかえようとする」ことに気づいて、
もっと慎重にならなければと思いました。
たしかに大資本が近所に挨拶なし(?)に進出、長年やってきた
商売を邪魔されるのは珍しくないけれど、当事者には極めて重大事
です。酒席の議論は好まないので、肩を持っている訳ではないこと、
こんど「ボウリング・ビジネスのありかた」をじっくりと話し合い
ましょうと約束しました。
このようなメデイアでは、慎重に言葉を選ぶべきこと。また営利
を重要視しなければならない企業といえども、「金儲け」だけが目立
ってはいけないな、と再度考えさせられました。ムラカミさん事件
でも、学んだことでした。
キャッチ・ボールでは、野球が味わえない・・・
さて、業界はブームの遺産に頼るトレンド志向の道を、いまも走り
続けています。現場は道を見失い、中央業界の努力と話題造りに依存
するばかりで、地域に根ざして自ら顧客をつくることを忘れていると
思われます。
しかし、幸いボウリングの魅力は色あせてはいません。
また、世の中には「本物を知りたい人」が無数に隠れています。
キャッチ・ボールしかやったことのない人々に、ホンモノのベース
・ボールを体験させる絶好機です。メジャー・リーグにおける地域社会
とチーム戦略、すべてに猛烈な奥行きのある野球の魅力を広めたのは、
真のパイオニアの野茂やイチローたちですが、これをプロモートした人
の思想と戦略に学ぶものがあります。
地域社会にメジャー・デビューするチャンスです。
そうすれば、ボウリングのどこが本物か、産業の自助努力とは、解決
すべきことは何かがはっきりとわかってくるでしょう。
大量の泥から金を見つける・・・
この先、どうひいき目に見ても、ボウリングのレトロ化が進むのは、
避けられない事実です。タレントや有名人、知名人にボウリングをから
ませる、他人任せの話題づくりでは、先がありません。機械メーカーも
頑張っているようですが、その前に自助努力がかんじんです。
どうすればよいのでしょうか?
「もう、テレビではものが売れない」とマス・セールスの限界を特集
する経済誌が出てきましたが、われわれの産業はリピートする「個」を
みつけるか、育てるかのなかに、ほんとうの将来があると考えます。
プロ協会は、数年前から「子どもスクール」をやっており、参加者に
は極めて好評です。しかし、センターの限定的な告知では、大掛かりな
動員は難しいきらいがあります。「高志を生かすPR」とは何かを考える
ときでしょう。
さて、私がいう大掛かりな動員とは、子どもだけで「ひとつのセンター
で」年間で数千人から万単位を指します。総合型構想に参画すれば実現
可能な、きわめて現実的な数字です。
要するに、これはスポーツによる地域社会の再生です。
キャッチ・ボールしか知らなかった団塊の世代!を再開発すること、
子どもたちに大人気のボウリングを、家族や地域社会の「教育の場」と
して利用してもらうのです。単なる商業行動とは、全く異質のものです。
ですから、「ただ投げるだけ」の体験会では、ダメです!
参加者一人ひとりのニーズに合わせる、本格的*カリキュラムが必要
です。とくに指導者は「総合型理念とボウリング種目」について、更に
勉強しないと効果が薄れるでしょう。
*キッズ・ジュニア・レデイス・シニア・ヤング、PTA、町会・自治会など、
属性別の「総合型クラブ対応テキスト」のこと。既存のものは、馴染みません。
総合型計画の凄いポテンシャル
実は、10ヵ年計画はことしで6年目。全国的に「クラブづくり」が
本格化してきました。昨年末で約2,000クラブが誕生しましたが、
文科省は*全国の市町村に最低ひとつのクラブをつくる当初目標から、
「中学校区にひとつ」とステップ・アップさせました。
*合併の進行で、市町村はおよそ1、800(2006年総務省)。全国の中学校は、
およそ10,000校である。
総合型クラブは、いまやボウリング場よりはるかに多いのです。
われわれは、全国10,000学校区を舞台に、体育・スポーツ行政
それにかかわる地域の有志と協力して、クラブ主催か支援で(ホンモノ)
が味わえる体験教室や真のLTBを展開できます。「お上のLTB」を
実現する場があるのです。
ご存知のように、ボウリング種目はあらゆるスポーツを凌ぐほど人気が
あり、安全快適、全天候性、誰でも楽しめる種目特性は、総合型のエース
なのですから、自信満々すすめることができます。
そして、ボウリングをきっかけに、友人や家族と複数のスポーツを楽し
むようになったり、真のスポーツ・ライフを見つけるきっかけになれば、
これに勝るものはありません。
また、100種類以上もあるスポーツの中で、最も運動強度が低く、
古い価値観では、かなり「ばかにされがちな」種目です。私見ですが、
これからは[あらゆるスポーツの入門種目]ですと言ったら、おしゃれ
だと思いますが、どうでしょうか?
スポーツによる地域社会の再生
今春、日本体育協会のセミナーに出講したとき、「ボウリング場が応援
できる」と言い、地域社会に貢献したい、構想実現に最適な種目特性が
ある、*ハーバートの教授はボウリング種目が社会的に最もメジャーで
あり、地域社会の「絆」の象徴である・・・としていると力説しました。
*ロバート・パトナム著「孤独なボウリング」 同志社大学 柴内康文訳
柏書房 (副題)米国コミュニテイの崩壊と再生
総合型構想のゴールは、単にスポーツする人を増やすことではなく、
地域社会の人間関係を大きく改善することにあります。パトナム教授は、
家庭や職場、地域社会で交わされる「何気ない会話や無駄話、立ち話」
が、社会の人間関係を劇的に改善するとして膨大なデータをあげました。
クリントン大統領の年次教書に引用されるほど貴重な記録ですが、
なにぶん700ページの大冊です・・・。
わが国でも、このごろ頻発する子どもの「奇怪な事件」は、地域や
家庭の親子関係でも危機的な状況にあることを示しています。むかしは
近所に口うるさいご隠居やおやじが必ずいて、いたずらっこはびくびく
していたものですが・・・。
つまりは、「地域の教育力」の問題でしょう。
これを自然に解決するなら、スポーツ(語源は、本来の仕事以外のもの
をするか楽しむこと)をみんな一緒にやること、そして一緒に食べて呑む
こと、おしゃべりが自然にできるようにすることです。有名な「トリム
運動」のベースは、スポーツのあとは決まって「みんなでビールを呑む」
ことにあるそうですよ。
研究会をやりませんか?
先週、佐賀県唐津で九州OBSKと佐賀県ボウリング場協会(有志)が
「総合型構想に協力する研究会」をやってくださいました。半日の間に、
佐賀県体育協会の担当者と外町地区総合型地域スポーツクラブ(事務局
FAS)の打ち合わせ、応援して下さるボウリング場オーナーと懇談する
機会に恵まれました。
8月は山梨県場協会です。ほかにも、問い合わせがあります。
いままで教育委員会や体育協会、クラブ育成アドバイザーなどに提案
している「ボウリングならできること」をまとめた40ページのフアイル
を作成しましたが、岡山県教委から「あと100部欲しい・・・」と言わ
れたりしています。
では、また来月・・・。酷暑のおり、ご自愛ください!!