普及活動のページ レッツ・ゴー・ボウリング!
宮田 哲郎
(社)日本プロボウリング協会 (社)日本体育学会・体育経営管理部会員
第41章
平成20(2008)年12月1日号
![]() 大原女 荒木 義太郎 画 |
目次 第41章 |
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去る10月20日、東京で日本ボウリング場協会調査研究事業
MBA[ジュ二ア対策シリーズ]に出講しました。その席で何人
かの経営者に久しぶりにお目にかかり、セミナー内容について、
後日詳しく聞きたいと熱心なリクエストをいただきました。
翌日から*南九州の5センターを巡回、現在の業況について、
議論したり、幹部社員のご意見を聞く機会がありました。等しく
大変な危機感と閉塞感を抱いておられ、BPAJ事業委員会が発表
する緊急対策に重大な期待が集まっていることを実感しました。
*鹿児島・宮崎・延岡・串間・大分・福岡など。
帰京してから、すぐ翌日に*中・四国の教育委員会やスポーツ
振興財団を訪問、ボウリング場との公的行事提携の内容について
、具体的な交渉をしてきました。来年早々に実現する予定です。
*香川・岡山。
今月のコラム普及活動は、前号と内容が重複するところが多々
あると思いますが、私の主義(大事なことは何度でも申し上げる)
に免じてお許しください。
○収益源の再開発を考える
手元にある関西地域の営業成績は、惨憺たる有様です。
とくに若者や家族の来場が激減しており、ガソリン・ショックの
後遺症かという人がありますが、世界的な金融危機から端を発する
事件で、わが国の実体経済の後退になること必至の状態です。
業界の収益源は一部センターを除き、ボウリング・ゲーム代で、
内訳はフリー客が7−8割以上を占めています。一見さんの大半は
10−20代の若者層(参加率40−50%)で、再来場が計算し
難い顧客です。
他に、年1−2度の会社・商店のグループ・コンペがあり、一応
計算できる客層ですが、現場は「人手不足」を理由に新たな需要の
開発を怠けがちです。また、60歳―70歳のシニア、キッズと
ジュニアを含む「家族連れ」も、来場頻度が低いとはいえ、実は
計算できる顧客であろうと思います。
業界の問題は、その集客手法が「イン・センター」に留まって
いることですが、現場は「どうしたらよいか、判らない」と言う
ばかりです。
○281万人の若者が消える!
余り知られていませんが、ヤングの来場動機は「ボウリングをしに
行く」のではなく、仲間と愉快に、快適に、一定時間を過ごすために
、ボウリング場に来ているだけのことです。昔のようにボウリングが
直接目的だった時代とは「雲泥の差」がありますが、どのような対策
がたてられるのでしょうか?
一方、(R1社など)若者に特化して最新型の「暇潰しゲーム機器」
を各フロア一杯に設置していますが、私見ですがこの方法に将来性が
見えません。ここでも、われわれ同様、革新的変化が必要なのです。
理由はP.F.ドラッカー教授の言を待つまでもなく、数年後には
若者(10歳―20歳の人口総計)が、*281万人も減少するから
です。しかも、「ボウリングという商品のレトロ化」の食止め方が
判らず、業界が続けてきたトレンド・マーケテイング手法は、徐々に
無力化すると思われるからです。 *2002年
人口問題研究所の推計。
若者客と単純娯楽的な需要に、過度に依存してきた業界は、こんご
数年間で二ケタの減収を余儀なくされるでしょう。ことに10歳代の
ボウリング参加率が約50%、20歳代が45%もあるので、概算で
若者のボウリング人口が140万人ぐらい減少することになります。
これは現在のおよそ5−6%に当たる数値です。
ところが、業界には景気よく[5,000万人]キャンペーンなど
と言う向きがありますが、この数字を前にすれば言葉を失うでしょう。
私は、空前の危機を乗り越える*具体策は、およそ次のような[大衆
ニーズに個々に応える]ことにあると思いますが、如何でしょうか?
*1.キッズとシニアの振興か? ・・・中長期の作戦
*2.はたして、リピーターの創出か? ・・・ 〃
*3.大金叩く、マス・メデイア露出か? ・・・短期速攻作戦
どれも正解と思いますが、他の解がありますか? 戦略順序は?
1−2−3の同時展開が、もっとも望ましいと思いますが・・・。
○もう、時間がない!
設備が古く、大型でマンネリのセンターは、撤退を考えるでしょう。
一方、定期的にリニュアルしており、マン・パワーがあって営業収益
に「確実なコア」があるセンターならば、歯を食いしばって危機を乗り
越えてゆくでしょう。
しかし、時間がありません。無駄な会議より即実行ですが、関係機関
に十分な予算があれば敢然としていち早く3を展開すべきです。また、
1−2は中長期計画として、粛々と実行するしか選択肢はありません。
次に、1−2の訴求ポイントは[スポーツ・ボウリング]です。
キッズは本物のボール遊びで教育、女性とシニアなら健康です。
*全ての属性に共通するコンセプトは、ひとこと[スポーツ]ですが
、室内スポーツ特有の安全性と快適性、ボウリング本来の楽しさがキー
・ワードになることは論を待たない、ところです。
*人々がボウリングに期待すること:属性別のニーズとキー・ワード
@キッズとジュ二ア:親子の対話・子ども同志交流・心身のストレス解消
Aレデイスとシニア:健康と美容(痩身)・友人家族の懇親・ストレス解消
B若者と上達志向者:熱中したい・仲間に差を・より多くの知合いが欲しい
C地域の行政ニーズ:国策に参画、地域の人脈を作り、PRして人々を動員する
「総合型クラブとボウリング」2002年
宮田哲郎・総合型クラブ育成アドバイザー講義録
○戦略ツールは、すべて揃った
およそ5ヵ年間、属性と目的別の戦略ツールを開発してきました。
いまは、主に[中学校区]の範囲で住民を動員、テキストの性能を
試験中です。しかし、インストラクターと管理者のマニュアルは複雑
なので仮説を立てて検証中ですが、所期の性能は十分あるようです。
テキストも、ボウリング種目の特性と参加者個々の目的達成に特化
して、[楽しさ]を十分に味わえるよう配慮しました。近代ボウリング
の魅力[曲がるボール]もマスターできるように編集、専門的な図表
(入射角度とストライク率など)も多数 収録しました。
主に中・四国・九州などの総合型クラブ行事でボウリングの人気が
高く、クラブ関係者は学校教師の方々が多く、「教育のプロ」から感想
をいただきながら随時改良に努めています。
○もはや、ぶれる必要はまったくない!!
幸いなことに、ボウリングの魅力は依然として健在です!
証拠は、近時の「レジャー白書」で、今後やってみたい種目の上位
にボウリングが必ずランク・インしているからです。
また、閉塞感は米国政府の間違った経済政策と金融不安が招いたこと
です。いま、何をやっても効果はないでしょう。「閉塞感を招いた原因
は、我にあらず」と腹を括って、いまできる仕事に集中しましょう。
人事を尽くして、天命を待ちましょう。
ところで、前記1と2を効果的に進める方策は、すでに総合型構想に
参画、地域の役に立つことを営々と展開しているセンターならば意外に
容易な仕事です。当然ながら、前述の各種テキストやマニュアルを前に
、担当者教育とトレーニングが必要ではありますが・・・。
総合型構想の高邁な理念に共感して、常に協力を惜しまないセンター
は、いままで行政や学校にあった[高い壁]がいつの間に取り払われて
、ご褒美を享受する(公的な需要が生まれるから)ことができるのです。
この項、終わり。
後記 私のような者の[不吉な予告]が当たらないことを、
切に願っています。「右上がり」時代はとっくに過ぎ、
現実を直視する者、本当にボウリングを愛する者達が
衆知を集め、次なる夢に向かって歩み始める時である
と思っております。
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