◆本当の貧しさ◆

●古美術鑑定家・エッセイスト 中島 誠之助 氏

かって友人である知的な女性がインドを旅したおりに、他人が道端に嘔吐したゲロをやせ細った少年が食べた光景を目にして、彼女の人生観がひっくり返った。

日本人は家には窓とドアがあるものだと思っているが、家は壁だけの一間で、おまけに雨を防ぐことができない。徹底して衣服を洗わないから皮膚病が蔓延し、水が極度にないから牛がおしっこをするのを待っていて、その尿で顔を洗っているのだ。

栄養失調児のための援助は、その場で食べさせるようにしているという。そうしないと親たちはそれを栄養失調児に与えず、丈夫で育ちそうな兄姉たちに食べさせるか、援助のミルクを市場で売ってしまうのだ。

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世界銀行の「2007年版世界開発指標」によると、04年の貧困層人口は前回調査の02年から8100万人減った。地域別では東アジア・太平洋地域での減少幅が大きく、約6千万人減の1億6900万人。中国は約5000万人減って1億2800万人になった。急速な経済発展が寄与したものとみられる。貧困層が人口全体に占める割合を地域別にみると、サハラ砂漠以南のアフリカは41.1%、南アジアは32.0%、東アジア・太平洋地域は9.0%、中東・北アフリカは1.5%だった。

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