◆がん闘病◆
●生きているかぎり、お元気で 作家 小田 実(おだ みのる)氏 今年初めから体調がすぐれなかった。それをおして、3月下旬、オランダで開かれたフィリピンの人権抑圧に関する民衆法廷に出席した。トルコにも旅して帰国後、胃がんと診断された。末期−またはそれに近い。それでもできる限り書き続けたいと5月初め、自宅のある関西から、仕事を続けられ治療のできる都内の病院に移った。 病室には書きかけの原稿用紙や校正刷りをもちこんでいる。あと6カ月は生きたいと数えている。11月まで生きたら、小説が書き上がる。そのあと、もし生きていたら、文明論を書くつもりだ。生死があって死の方に考えをおけば宗教になる。しかし、オレは最後まで生の方におくね。友人知人らに手紙を書いた。「生きているかぎり、お元気で」それが、私の気持ちだよ。 |