●観光立国と地域活性化●
●観光立国と地域活性化 国土交通大臣 冬柴 鐵三 氏 観光という言葉は中国の儒教の教典「易経」に登場し、語源は「国の光を観る、観せる」です。この光とは、歴史や伝統に裏打ちされた土地固有の文化、景観あるいは食材、食べ物も含めた観光資源を指していると考えています。人間が五感で感じたものは忘れないと言われ、それがリピ−タ−の増加につながります。 「住んでよし、訪れてよしの国づくり」を目指す観光立国推進基本法が今年1月に施行されました。「住んでよし」のまちづくりは、地域資源の保全・価値の向上などが国の光を観せることになり、「訪れてよし」の観光振興は、交流人口の拡大により、域内消費額が増え、所得や雇用の確保をもたらします。従って、内外の観光客の方々を地域に導くことが、地域の活性化を進めるうえでも大事です。 地域いきいき観光まちづくりの事例を二つ紹介すると、高知県の山奥に人口千2百人の馬路村があります。特産のゆずを全面に「馬路村のゆず」を売り出すと一躍人気商品になり、年間6万人もの観光客が訪れています。 また、愛知県の日間賀島では、地場産業の漁業と連携を図り、タコやフグなどの名物のアピ−ルと併せ、底引き網漁など体験型観光を確保するなど地元中心の根強い努力の結果、人口2千3百人の島が27万人もの観光客の集客に成功しています。 私は、観光振興のためには、ありのままの歴史と伝統、文化を磨き、それを見ていただき、そして地元食材を使った料理でもてなす、といった地域での熱心な取り組みが大事だと思います。 *政府目標=2010年訪日外国人旅行者数1千万人、国内観光旅行消費額30兆円 *スペイン=2006年度外国人旅行者数5千8百万人(世界2位) |