インタ−ネットの活用

●インタ−ネットの活用 ミュ−ズ・アソシエイツ社長 梅田 望夫 氏 1960生

インタ−ネットの面白いところは、情報の向こうに無数の人がいることです。われわれはどんなにがんばっても、1日に会える人は限られている。しかし、インタ−ネットは向こう側に何千万もいて、意外な反応がある。

ただ、ネットの世界も万能ではなくて、何か知りたいという気持ちが自分にないとダメなんです。ネットの情報は無限にありますが、何かテ−マや疑問を持った人だけがたどりつける。検索エンジンにキ−ワ−ドを入力して、初めてその向こうに「知」が広がるわけです。

われわれはそんなにたくさんのことに能動的な関心を持つわけではありません。私もネットでいろいろ調べますが、経営やITのことが主ですね、その一方、世界で何が起きているのか、知っておかなければいけないことはたくさんある。そういったことは新聞や雑誌などのパッケ−ジされた情報で、俯瞰(ふかん)的にとらえる必要がある。つまりネットと新聞は対峙するものでなく、双方が補完し合うものだということです。

ネットはまだ歴史が浅いんです。パソコンが生まれて30年ちょっと。ネットが世に出て約13年。グ−グルが誕生して9年………。その割には強烈な破壊力を持っているので警戒されてしまう。

ネットというのは、何かに興味を持った人だけに高速道路が広がるわけです。同じ興味や趣味を持った世界中の人と、瞬時に情報を交換したり、会話をしたりできる。そこに新しい評価が生まれ、価値観が多様化していく。興味を持たない人がその輪に入っていく必要はないし、いかなかったからダメだというわけでは決してない。

高度成長期は、一人ひとりの個性を聞いている暇も道具もなかったので、偏差値やいい大学、いい会社と尺度が一つしかなかった。でも、みんながそれぞれ違う能力を持っているのは明らかですよね。ネットは、そうした固有性を発見する道具にも、伸ばす道具にもなる。これから生まれる子供は全員、ネットを使うわけで、自分の固有性に合わせて伸びていく。そう信じています。

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