●スポ−ツを通した地域づくり●
●スポ−ツを通した地域づくり スポ−ツジャ−ナリスト 二宮 清純 氏 これまで日本にはチ−ムはあったがクラブはなかったと思う。私流に言えばチ−ムは集団、クラブは家庭。チ−ムは目的を達成したら解散するが、クラブは解散しない。そして、これまでファンという概念はあったが、Jリ−グができてからサポ−タ−という概念が生まれた。ファンは一過性の関係。サポ−タ−は地域のクラブを支持する人たち。ただ、そこから先の道が築けていない。それは、クラブメンバ−だろうと思う。クラブが家庭ならクラブメンバ−は家族。いわゆる受益者負担型というか、自分たちの手でクラブをつくっていくことが求められている。 この国の一番の問題は、コミュニティの崩壊。地方が疲弊し、地方のアイデンティティ−が喪失していっている。少子化の問題に加え、過疎化の問題もある。そうなると産業も衰退していく。若者がいなくなるし、悪循環に陥っている。 Jリ−グの百年構想づくりに私も協力したが、構想はまさにコミュニティを再生しょうという運動だった。また、スポ−ツは雇用促進にもつながる。日本は「教育の一環」一本やりだったが、スポ−ツは地域活性化の切り札、地域振興のキラ−・コンテンツと考えていい。欧州の場合、サッカ−の試合はホ−ム・アンド・アウエ−。お客さんが数万単位で移動する。お客さんが移動すれば交通機関はもうかる。宿泊、飲食店、食料品店、観光スポットなどに人が集まり波及効果は広がる。 一番の成功例は、Jリ−グのアルビレックス新潟のある新潟市。一試合平均4万人が来る。年間経済効果は宣伝広告効果も含め数百億円と聞く。老若男女一体となって応援して地域のきずなが生まれ、若者も流出しなくなった。大きなマ−ケットが生まれたことで内需も喚起した。こういうことが全国各地で起きている。まさに地域密着型のスポ−ツクラブのよさだ。地域を再生しょうじゃないか。心が一つになる。経済効果も伴う。スポ−ツが盛んになって悪いことは一つもない。まさにスポ−ツ万能薬。(つづく) 総合型地域スポ−ツクラブ育成推進フォ−ラムinあきた 基調講演 より掲載 |