●ニッポンの夏休み事情●
●社会経済生産性本部余暇創研主任研究員 柳田 尚也 氏 1967年生 厚生労働省が全国1330社を対象に行なった調査では、今年の夏休み実施予定は土日を含めて平均8.0日。昨年より0.3日少ない。サラリ−マンの夏休みの日数はほとんど増えていません。 夏休みのベ−スになるべき年次有給休暇の取得が一向に改善していないためです。雇用形態の多様化やリストラのしわよせが正社員に来ており、ゆとりがない。また06年の年次有給休暇の取得日数は、従業員数千人以上の大企業では平均9.7日に対し、300人−999人の企業では7.7日と、中小企業では休暇が取りにくい。さらに非正規雇用者では夏休みがない人も少なくない。夏休みにも「格差」が見られます。 夏休みの人気は海外旅行です。この時期、国内旅行の移動・宿泊費用が高いため、家族旅行だと結局海外の方が安上がりだったりします。また、海水浴へ行く人が減っているのが気になります。82年には3540万人だったが、06年には1850万人と半減に近い。紫外線を気にする人が増え、レジャ−全般にインドア化の傾向がある。今夏は家で北京五輪をテレビ観戦する人も多いので、インドア志向がさらに強まりそうです。 子どもが塾に通い始める年齢が低下しており、夏季講習や習い事などでなかなか休めない。家でゲ−ムをして夏休みを過ごす子どもも多いのではないでしょうか。 携帯やメ−ル、コンビニのように年中無休・24時間化が進み、現代人の生活からメリハリが失われています。夏休みは生活にリズムを取り戻すチャンス。ぜひ生かしてほしい。 |